5日間の日程が組まれた今季のエコパ試走会。早くも最終日を迎えた。

この日の参加チームは以下の10チーム。

約半数のチームがニュータイヤを投入しアタック、各チームの実力がおおよそ見えた日となった。

天気は晴れ、路面は出来上がっている良日

この日の天気は晴れ。手元では35℃以上が計測される真夏日となった。

路面でいえば、前回走行の10日から雨が降っておらず、前のラバーが残ったままだった。そのため、チリさえなくなればアタック路面が出来上がっている、という状況となった。

ワンアタックであれば、この4日間では最高のコンディションだ。

午前オートクロス:昨年大会を上回る京工線

(オートクロスタイム提供:同志社大チーム、静岡大チーム。手計測)

午前中は、オートクロス競技を想定し、各1周のみのアタックランというプログラムで行われた。

10時過ぎのスタート当初では、まだまだセットアップ段階のような挙動が見受けられた。それでも京都工繊、工学院大、名城大、岐阜大は1本目から61秒台を記録する。

京都工繊はさらにタイムアップ。2本目で59秒台、3本目で58秒台、最後となる4本目には56秒台にまで入れてきてこの日全体ベスト。ちなみに昨年大会のトップタイムは57,296秒、路面状況が大幅に異なるとはいえこれを上回った。

対する他チームは工学院大が57秒台、岐阜大が60秒台と及ばず。名城大はトラブルから、1回の計測のみに留まった。

チーム オートクロス ベストタイム
 1 京都工芸繊維大学   56.79秒
 7 工学院大学   57.94秒
 14 岐阜大学   59.65秒
 8 名城大学   61.95秒
 17 同志社大学   61.99秒
 E04 名古屋   62.93秒
 E01 静岡理工科大学   63.14秒
 E06 静岡大学   63.54秒
 E05 名古屋工業大学   70.92秒

午後:周回はニュータイヤが投入!熱い走りでタイムを出しに行く

午後は周回コースでの走行。1回5周が基本で、混走はなし。タイム計測には光電管が用意された。

早速の1走目、工学院大が63.388秒で10日のトップタイムを上回ってくる。ただし挙動は安定しておらず、タイヤも中古だった。

その後、午前にある程度のセットが出たのか、同志社大が最初にニュータイヤを投入する。走りを見るに1周目からペースが速い。タイムは出ずに、さらにタイヤを痛めていた。

さらに京都工繊もニュータイヤを入れる。2周皮むきのランをした後、61.455秒、61.908秒と、2周続けて61秒台に入れてくる。4周目からはパイロンがコース上に散ってしまい黄旗が出ていたうえでのこのタイムだ。

さらに上げる。次の出走ではこの日全体ベストの60.739秒など2周で60秒台に入れてきた。改めて、今季もずば抜けた速さを持っていることが示された。

一方、工学院大はニュータイヤを入れるも黄旗に阻まれ、のちの最終出走で62.893秒をベストとした。岐阜大はニュータイヤを所持しておらず、8日に下したもので走行、ベストは63.544秒。名城大は、他より柔らかいLC0コンパウンドの中古タイヤで走行に繰り出した際にまさかのエンジンブロー。感触を得られないまま、帰って修復作業に追われることとなった。

今季注目となるEV勢は苦しい状況に。ベストは静岡理工科大の67.564秒で、足回りのセッティングが決められていない様子。名古屋大はトルクベクタリングシステム「DYC」の調整はある程度まで来たというところか。ただし、静岡大を含めた3台がこの日ラストでトラブルに見舞われており、完走が確実視できなくなっている。

また、いいニュースとして近畿大チームのマシンが初めて走行へ繰り出している。「サイドエンジン(S-FRパッケージ)」に大転換したこのチームが、彼らも驚いたようにこのエコパに間に合った。1周のみだが、このコースに足跡を残すことができた。

チーム 周回ベストタイム
 1 京都工芸繊維大学  60.739秒
 7 工学院大学  62.893秒
 14 岐阜大学  63.544秒
 8 名城大学  67.422秒
 E01 静岡理工科大学  67.560秒
 17 同志社大学  68.511秒 
 E04 名古屋大学  69.548秒
 E05 名古屋工業大学  70.514秒
 E07  静岡大学  73.274秒
 40 近畿大学  164.704秒

大会まで残り2週間余り。最後の詰めで、序列を動かせるか。

2日目のレポートはこちら

3日目のレポートはこちら

4日目のレポートはこちら