今季の大会前のエコパ試走会は4日目となり、開催運営が自動車技術会関東支部に移った。
参加チームは以下の12チーム。
この日は周回走行を一日中実施。1枠の周回数は5周、単独走行のみで行われた。
走行日としては3日目と熟成が進んだりトラブル修復が終えられたり、またこの面々は今日が最後のエコパ走行日。走行の質は過去2日間よりも確実に高かった。
路面は時間とともに良くなるコンディション
前日の大雨で、路面状況はリセットされた。朝はチリが乗って、ラバーはなくなっていた。走行終了後には走行ラインにラバーが確認できたため、後半の方がタイムは出やすかったはず。
水の状況としては、コース上ところどころに水たまりが存在。ただ一日中の晴れが予想されていたこともあり、スタートから全車ドライタイヤを使用していた。
全体ベストはNATSが奪取、ただし…
日が進んだこともあり、注目チームらはそろって走行に繰り出し、タイムを出すことができた。
熟成進度には留意する必要があるものの、この日の総合トップは#3日本自動車大学校NATSが64.675秒で取った。ただし唯一ニュータイヤを投入したチームではある。
その0.1秒後方には千葉大と、ほぼ差はない。しかもセッティングを探り中のNATSはニュータイヤ、終了間際に記録したのに対し、「ほぼセッティングは固まった」千葉大は午前中に中古タイヤで記録している。明確な上下はわからない。
66秒台には東京農工大、大阪大、早稲田が入った。若干伸びしろを感じさせるが「決まってきた」農工大と、走行距離が少なく試行錯誤を続ける大阪大、早稲田。特に大阪大はエアロが間に合っていないため、大会ではこの位置に留まらないのかもしれない。
学校名 | ベストタイム |
#3 日本自動車大学校NATS | 64.675 s |
#4 千葉大学 | 64.727 s |
#12 東京農工大学 | 66.376 s |
#22 大阪大学 | 66.530 s |
“23 早稲田大学 | 66.885 s |
トラブル多発、乗り越えられるか
ここにあげていないチームにはトラブルが相次いだ。
茨城大は電圧が安定しないトラブル。持ち込んでいた予備エンジンに交換し解決を図ったが治らなかった。原因はつかめず、この日の走行はなかった。埼玉大はここ3日間で電気系などのトラブルを修復、この日にようやく走行できた。ただその後にシフト系の不調で十分な走行はできていない。
日大理工は、前日に発覚したECUのトラブルを治すために東京理科大からECUを借りて繰り出す。ただシフト系のトラブルやエンジンがかからないなどで、5周をクリアできなかった。日大生産は、今季投入した社外の燃料ポンプのトラブル癖に手を焼いた。発生しなかった時には、5周を完走している。
東京大は、周回走行で初めて1周をクリアしきった。ただし異音が発生、のちにホイール内パーツで故障が発生し走行を終えている。そして、東京理科大学はなんとかマシンを組み上げ、シェイクダウンを果たした。
組み上げ精度だったり細かなノウハウの差が見えた日だったのかもしれない。
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