今大会前、たった一回のみとなったエコパ試走会。1日目は車両・ドライバーチェックのみ。
この2日目は走行初日。32チームが集まり、一部を除いて走行を目指した。気温は常に高く、日が照りつける夏日となった。
朝、スタートは準備の良さが明確に表れる
この日、先頭に立ったのは#16日本大学理工学部だった。
「最初に暖気し、ブレーキテストをすることを目標にしていた」と、狙い通りスキッドパッド出走まですべてを先頭で果たし切った。
その後、京都工芸繊維大、工学院大、千葉大、帝京大、ホンダ関東が続く。加えて静岡理工、NATS、東京農工、同志社、岐阜、日本工大。午前のスキッドパッド、アクセラレーションはこの計12台の出走となった。
この中で最も注目を集めたのは、#E01静岡理工科大学のアクセラ。低回転トルクで有利なEVがアクセラでは来るとされていたが、静岡理工が1本目の走行であっさりと日本記録を上回る3.971秒をたたき出した。この時はまだ80%出力で次はどうなるかと思われたが、トラブルに見舞われ走れず。さらなる記録は大会へ持ち越しとなりそう。
スキッドパッドでは、新品タイヤを下した#4千葉大がトップだが、ごくごく僅差で#1京都工繊が続いた。左右のアベレージでその差0.03秒ほど。その後ろは、さらに0.01秒差で#7工学院大が続いている。今大会の混戦模様を予感させた。
午後周回スタート。まずは路面掃除と様子見か
午前中にギリギリ間に合わず出走できないチームがいくつかあったように、半日でブレーキ試験や準備を終えたチームは多くあった。そのため午後はスタートから列ができていた。
午後のスタートは#30日本大学生産工学部、かと思ったが、エンジンがかからずに出走断念。この日はずっと単気筒エンジンの機嫌が悪く、この後も何度か暖気エリアと待機列を往復していた。
変わって先頭は#6富山大学。午前のリストに加えこのセッションでは、金沢工大、茨城大、日産京都自大が走行を始めた。
エコパで今季初の周回、さらにチリ除去やラバー乗りはまだということがあってか、基本的に中古タイヤでの走行となった。基本的に2周のみ。ここまでトップタイムは京都工繊の最終ラップで65.802秒。NATS、千葉大、工学院大が70秒を切ってきている。
周回第2枠は新品タイヤ散見、しかし事が思うように運ばない
14時35分からの第2セッションでは、早稲田、大阪大、岐阜大、東京都立が加わった。
この回から新品タイヤが見え始める。調査した限りだと京都工繊、岐阜大、大阪大が本番に即した新品タイヤを下ろしていた。
ただし問題だったのが、プラクティスが閉鎖状態だったのと、出走台数が多かったこと。結果として京都工繊と大阪大は皮むきのゆっくりな走行1回で終わってしまっている。
一方で岐阜大はフロントのみ新品投入だからか、最初からスピードを乗せ、多少乗りづらそうな様子は見せるも、1本(2周)の走行でいきなり70秒を切ってきた。
またこの時点でのトップタイムは工学院大。日が陰った15時過ぎに2番目に5周走行を始め、64.148秒を記録した。
周回3枠目、最終セッションでさらに台数が増える
16時からの最終枠、日が陰り少し涼しくなった中で始まった。最初の4台を除いて、ここからは走行時間を稼ぐために3台混走、停止車両の回収はなし(コース脇に除けておく)が宣言された。
このタイミングでトヨタ名古屋、名古屋大、静岡大が登場。静岡大に関してはEVプロジェクト始まって初めての2周無事完走となり、拍手が出ていた。
さて、ここが晴天下での最後のアタックチャンスとなるとされた。翌日以降は少なからずの雨が予想されているからだ。
結果としては、新品タイヤの京都工繊が61.924秒を出し、2番手以下に2.232秒差をつけこの日の全体ベストとなった。次いで前セッションでの工学院大、NATS、千葉大と続いている。
現状として京都工繊が速いものの、今回のエコパでの仕上がりや大会仕様のパーツ次第では、及ぶ者も現れるかもしれない。
一連のエコパ試走会、12日の最後まで見逃せなくなってきた。