F1日本グランプリが行われるさなか、泉大津多目的広場ではカースワップ試走会が行われていた。

参加マシンは#14岐阜大学、#17同志社大学、#22大阪大学。ドライバーはこの3校に加えて工学院大学、名古屋大学から参加があった。

それぞれのマシンの評価をまとめていく。

#14岐阜大学GFR023

コンセプトは「GFR」、見た目、軽量化、信頼性の向上が図られた。またフレーム剛性の向上度合いはかなり高かったそう。念願のオートクロス60秒切りを果たし、2年連続ファイナル6入りした。国内唯一となった縦置き4気筒エンジン、シャフトドライブ、10インチホイール。

・スロットル開度に対してすごくリニアにパワーが出てレスポンスがいい。トルクに谷がない

・シャフトドライブは発進時に駆動ロスのなさを感じる

・回頭性がいい。クリップまでがいい

・リアが弱い(ブレイクしやすい)

・姿勢変化が少ない点で運転しやすい

・直線の安定性が極端に悪い

パワトレ系に関しては、レスポンスとフラットトルクさから扱いやすいとの声が多かった。一方で車体自体は長短分かれた形。アンチジオが効いていて走りやすさがある一方、リアの弱さや直進安定性を指摘されていた。また、クラッチレバーのつくりが原因か、発進時に多くのドライバーがエンストをしていた。

#17同志社大学DF-23

強豪返り咲きを図り、スキッドパッドとアクセラに注力。4気筒エンジン、10インチホイール。動的競技はいずれも2桁順位となったが、総合8位と目標順位は達成している。また、アクセラを意識した高回転向きのエンジン、マフラーサウンドは評判が非常に高かった。

・エンジンの高回転域の伸びがいい

・低回転域のトルクは問題なくある

・低回転域のドライバビリティが良くない、アクセルに対して過敏すぎる

・ブレーキの感触は良くない。いつ効くかがわからない

・フロントの回頭性はいいが、リアがついてこない。リアがもっと動くようになると良い

・ステアリングを切ると太ももに当たる(ドライバーの身長によるところはある)

・ステアリングはちょい重いかも

3台の中で一番短所を指摘されていたのはここだった。エンジンの高回転域やフロントの回頭性など光る面は確実にあるが、逆に確かな欠点も指摘されていた。サスアームの荷重計測なども同時に行っていたため、来年はこれらを改善しオートクロスで60秒を切ってくるはずだ。

#22大阪大学OF-23

「軽量・ハイパワー」を特徴としたマシンで、4気筒エンジン、10インチホイール。ハーフモノコック2年目で、昨年より洗練された形になった。大会では車検通過が遅れアクセラ、スキッドパッドで実力を出し切れず。オートクロスでは58秒台のタイムがフロントウィングの路面接触指摘により抹消され再出走は間に合わずと、とにかく実力が結果に残らなかった。

・エンジンの伸びが良い

・トルクも十分ある

・リアの安定性が高く、安心して乗っていられる

・ブレーキングで姿勢を作るマシン

・ステアリングは重さはあるが、手ごたえがある程度で問題ない

・モノコックは包まれている感がある

さすがは優勝経験校、基本的にはいい点が多く上がった。リアがかなり安定したマシンで走りやすいという声が多かった。リサーチ不足で短所を聞くことができなかったが、少ないことは確かだ。

 

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