学生フォーミュラサイトの「KAERU JOURNAL」様主催で2024年も学生フォーミュラフォトコンテストが開催される。昨年の第1回に引き続き、今年も多いに盛り上がりそうで今から楽しみ。
連動企画としてガクセイフォーミュラジェーピーでは、ガクエフマシンをカッコよく撮影するコツをお伝えする。
学生フォーミュラと言えども、基本の撮影はサーキットで他のレーシングカーを撮影するのと変わらない。自分と車両の位置関係を把握し、画角の中で車両の運動が前後方向か左右方向かを意識する。(セオリーに従うなら)前後方向はシャッタースピードを上げて車両を止め、左右方向はシャッタースピードを下げて流し撮り気味に撮ることになる。ただし実際はほとんどの場合で完全な前後方向や左右方向ではなく組み合わされることに注意したい。
一般的なサーキット走行の撮影技法の解説は世の中に色々あるので、この記事では、これ以上の詳しい解説は控える。気になる方すでに解説をしているサイトや本がすでに世の中に色々あるのでぜひ参考にしていただきたい。そこで、ここからは学生フォーミュラの撮影ならではのポイントに絞ってお伝えしたい。
①車両までの距離が近い
学生フォーミュラの会場は本来駐車場などの場所に特設コースを設営する。そのため、富士スピードウェイや鈴鹿サーキットと言った国内の主要レースが開かれるようなサーキットと違ってマシンとの距離が近く短い焦点距離で撮影できる。この点は昨年までの会場だったエコパスタジアムでも今年から会場となる愛知スカイエキスポでも変わらない。
違いは、距離が近く短い焦点距離でも大きく撮影ができるだけにとどまらない。多くのサーキットと違い、すり鉢状の観客席ではないためドライバーと同じ目線での撮影が容易だ。アイレベルだけではなくガードレールすれすれのローアングルも織り交ぜると学生フォーミュラらしい写真になるかもしれない。
また、構図の自由度が高いのも特徴だ。同じ場所から複数のコーナーが見渡せる。焦点距離が長いレンズを持っているなら、一番近いコーナー以外も視野に入れて撮影することで自分だけの構図を探すのもおすすめだ。逆に、距離が近いことによるデメリットとしては、相対的な移動距離が大きい難しさがある。近いコーナーで流し撮りをする際は体を上手に使ってマシンを追う必要がある。
②1台の車両が走る時間が長い
学生フォーミュラの競技は直接的なレースではなくタイム計測で競うため、特にエンデュランスは同じ車両が走る時間が長い。2台の混走となるので厳密には1台ではないが、通常のレースに比べると1台の車両を見る時間が長いことは間違いない。これが、同時に複数台が走るレースでは毎回毎回同じ車両にフォーカスしてじっくり撮影することは難しい。
この特徴をうまく使ったおすすめの撮影方法が1台の車両に対して徐々に速いシャッタースピード、無難な構図から遅いシャッタースピード、狙った構図へ設定を変えていく方法だ。もちろん最初から遅いシャッタースピードで流し撮りをできるならそれにこしたことはないが、慣れていないと意外と難しいのである。徐々に難易度を上げていくことで、最初の数ラップは「抑え」の写真が確保できるだけでなく感覚面でもスピードに体を慣れさせることができる。
モータースポーツの中では初心向けな学生フォーミュラ。ぜひ推しチームをカメラに収めてみてほしい。