この記事公開の翌日、1月22日正午から「学生フォーミュラ日本大会2024(9月9日(月)~14日(土)」のエントリーがスタートします! 続いて2月1日にはエントリーリスト(第一次)が公開されます。24大会、最初の足音です。
それに合わせて、来る大会のポイントをピックアップしようと思います!
史上初6勝目か? それとも大番狂わせか?
現在、2年連続で京都工芸繊維大学Grandelfinoが総合優勝を挙げています。これで日本大会5勝を挙げ、上智大学Sophia Racingと勝利数で並びました。今大会も連勝し、最多勝利のチームとなるか?
それに対して、ライバルは着実に近づいています。コロナ禍明けの一昨年はとんでもない差でしたが、昨年は名古屋大学を筆頭に総合優勝を脅かし、他チームも確実にスピードを上げてきています。
また、「大会会場の変更」がどう作用するのかも気になります。走行競技の路面が変わり、そしてコースレイアウトも変わります。全員未経験のコース環境にどこまで対策できるか、という点は大きなファクターになるでしょう。
変わる会場。何が起こる?
既に述べたように、17年間続いた静岡県袋井市のエコパから、今大会は愛知県常滑市の「Aichi Sky Expo」へと会場が移ります。中部国際空港セントレアのそばです。
来場者にとってはかなり快適になるでしょう。動的競技を除いて、これまで屋外にあったチームピットやスポンサーテントが屋内になります。熱中症の予防に大きく役立つでしょう。
また交通の便も向上。電車駅が近くだったり、駐車場も近くなるのではと予想されます。
一方で、参加チームにとっては、新たな環境に適応する必要が出てきます。コースレイアウト路面、風向きの走行に関するものから、車検、静的審査の場所の確認、マシンの移動ルートの様子など、どのようになるのかは大会を迎えるまで分からないかもしれません。
また、最終的なコースレイアウトや、合同テストラン(試走会)が現地で行われるかどうかは、いまだに定かではありません。このあたりが、総合順位に波乱を生む可能性もあります。
数も実力も増えるチーム
昨年大会、一番最初は90チームが名を連ねていました。そこには新規チーム、そして解禁された海外チームも多くありました。
昨年は諸事情や書類未完成で参加が叶わなかったチーム。EV転向した福井大学・宇都宮大学・成蹊大学など、今年の参戦復帰に期待です。
歴史の長い国士舘大学はクラウドファンディングや奇抜な体制で「日本最速」を狙っている様子。近年まで強豪に位置していた東海大学は、モノコックを新規設計、エンジンを変更する様子もあり、新しい車両スペックで戻ってきそうです。
そして新規チーム。旭川高専(昨年エントリーはしていた)・室蘭工業大学など北海道がいまアツい。そして湘南工科大学・三重大学も、初めて車両を持ち込める大会となりそうです。
そして既存チームにもいくつか変化があるようです。
まずは総合2位の日本自動車大学校Fomrula Factory NATS。昨年はエントリー前に諦めたEVクラス参加が、今年こその参加が見込まれています。東京オートサロンで話を聞くに、「理想はICVとEVの両クラス参戦、難しい場合はICVのみで総合優勝を狙いに行く」とのことで、一大トピックになりそうです。
上智大学・青山学院大学の合同チームは昨年で終了。上智大学Sophia RacingはEVクラスで、国内唯一のアルミモノコック車両で挑むそう。対する青山学院大学AGRCはICVクラスで参戦、SNSで様子を覗うに、アイデアが山積しているようで楽しみです。
また、富山大学TUFがEVクラスへ移行、静岡工科自動車大学校SAT’S Formula TeamはEVを断念しICVクラスへ復帰と、クラス間移動もあります。
海外チームが本格参戦か?
チームを語るなら、海外チームも外せない話題でしょう。
昨年からパンデミックの収まりを鑑みて受け入れが始まりましたが、多くの海外チームが製作間に合わずで、会場で姿を見ることができたのは3台のみでした。今年は早くから日本大会を見据えているチームがいくつかあるようで、台数増加が予想されます。
海外チームの最上位のレベルは日本チームの上を行きます。そんな彼らがどう日本大会をかき回すのか…興味深いところがあります。
日本大会2024までは、あと233日です。