7月22日、モビリティリゾートもてぎのマルチコースにて、ホンダ主催の試走会(1日目)が行われた。
参加チームは、#5 日本工業大学、#10 ホンダテクニカルカレッジ関東、#11 埼玉大学、#15 帝京大学、#26 東京都立大学の5チーム。
大会まであと1ヶ月ほどとなり、5チームながら走行の絶えない一日となった。
モビリティリゾートもてぎ マルチコース
国際コースであるモビリティリゾートもてぎ、そのV字コーナー外側にある「マルチコース」を使ってテスト走行が行われた。
敷設されたのはスキッドパッドとスラローム直線の2種類。「路面がエコパより良い」という評判、感触があるため、セット、タイム共に補正が必要となる。
走行時間は13:00~17:00。夏日、太陽が照りかなりの気温の中での走行となった。
#5 日本工業大学 FFNIT
この日、一番だったと言えるのは日本工業大学だ。「(カーナンバー5には)重圧を感じる」と話す中、走行マイレージ、タイム共にこの日のトップとなった。
距離に関しては、トラブルがなかったこと、ドライバー練習にす注力したことが大きいか。大きなセッティング変更はせず、常に走行エリアにいた。昨年の試走会でも見られた安定性は、今年も健在と言える。
タイムに関しては、補正を入れて昨年大会での自タイムに届いているといったところ。ドライバーの習熟度は着実にできてきていそうだが、ロール量やアンダーステアであることが気になった。「走行を積んできたことでいろいろ見えてきた」とし、ここからの伸びしろを期待させた。
#10 ホンダテクニカルカレッジ関東 H-TEC Formula Project
この日のセカンドベストはこのチームだった。
序盤はドライバーがかなり苦しんでいる様子で、スタビリティに欠いた様子だった。また、ピットでの調整やトラブルにも時間を取られていた。
後半には安定性が出てきて、タイムも安定するようにはなった。ただ常にアンダーステアではあり、「エア圧でごまかした」「根本的な部分は良くない」と準備不足を嘆いていた。それでも今季車両に関しては「(モーテック化で)パワー感は上がっていた」「軽くなっている」とポジティブな様子だった。
チーム力という面でも課題が見つかったため、その辺りも8月エコパ試走会には間に合わせたい旨を語った。
#11 埼玉大学 FPSU
この日「SU-06」のシェイクダウンを目指していたFPSUだが、それは叶わなかった。
車体は完成していたが、燃料系の電気トラブルが解決できず、走行には至らなかった。
フロントサスペンション構造やLSDを変更したため「セッティングをしたかった」と話したが、それも含め実力が見られるのは次回となった。
#15 帝京大学 TFP
一番に出走したのは、TFPだった。昨年の大会を思い起こさせる初動の速さだ。ブレーキテストは一発でロックさせた。
ただ、そのまま向かったスキッドパッドにて、激しいピッチング挙動を見せた。バネレートが著しく外れていると考え、バネの変更を行った。これにより、その後2時間程度は走行時間を失っている。
再度出走すると、とにかく空きがある方に並び走行時間を稼いでいた。貴重な機会を、ドライバーの慣れや走行マイレージを積むことに存分に使っていた。
「軽くなったことを感じられた」ということに加え、課題だったフロントヘビーについても数字上や走行の中で改善がわかったそう。車両の挙動については、ロール・ピッチングが大きかった。これについては、すべてが現地での突貫的なセットとなったためだったと話しており、次回に向けての宿題となった。
#26 東京都立大学 Formula TMU
Formula TMUは、チームとして新たなフェーズに入ったようだ。
まずはブレーキテストを一発でクリアし、そのままシェイクダウン証明を撮影していた。大会に向けては確実にタスクを消化していっている。
昨年はチェーンの張りが保てない問題があり、2速ギア固定での走行がほとんどだった。今年はそれを改善し、前回の富士から全開走行を見せていた。この日はエンジンの調子も良く、ほぼ初めてとなる全開でのスラローム、スキッドパッドを走行した。
コンセプト「力動」を体現する走りの中、フレーム底面が路面と接触したり、インリフトが発生するといった問題が見つかった。
迎える3回目の大会、「セッティングしていくのは初めて」とした。問題が見つかったが、それはただの完走に終わらない走りが近づいていることを証明しているといえそうだ。
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