京都工芸繊維大学Grandelfinoの進化は止まりそうもない。
昨年大会では、静的審査で全て1位、動的審査でも3競技で1位を取り、圧倒的な総合優勝を果たした。飛び抜けすぎていて、他チームから「目標」として名前が出ることがないほどだ。
そして、チームはさらに前に進もうとしている。
まずは「日本史上初の4連覇計画」を立てた。単に過去の記録を破る偉業というだけではなく、パンデミックが勃発したことも加味し3年後でもまだICVマシンに分があると考えた結果の目標、ロードマップなのだ。
Grandelfinoは、特に周回コースのタイムでICVマシンが有利だと考えた。そこで23年は、コロナ禍前のタイムやEVクラスの発展具合を予想しターゲットタイムを設定、それに向けたマシンポテンシャルの向上を図っていく。
2気筒エンジンに変更してから、今年で3年目を迎える。徐々に熟成は進んできているようだ。今年は、昨年の最大出力を維持しつつ、低回転域でのトルク向上を目指す。
オートクロスのタイムを分析した結果、低速領域が課題だったそうだ。このトルク増加によって、コーナーの立ち上がりスピードを向上を狙っている。
エアロにも手が加えられる。タイム向上のためにダウンフォースがさらに必要になった。そのため、車体全体でエアロのパフォーマンスをさらに上げていくという。
特に、リアウィングを大きく変更するようだ。ガーニーフラップ形状やメインフープ直後にも一枚フラップを配置するなどすでに工夫に富んだものだったが、ここからどう進化するかは注目だ。
他にもカーボン製のサスアームやドライサンプの洗練など、細部にわたって意欲的なマシン開発が行われている。完成したら、ぜひ隅まで観察してみたい。
ところで静的審査に関して聞いてみると、目標はすべて1位だという。昨年の結果を分析し、さらに反省点を見つけ出している。特にコスト審査に関しては本格的に着手するというので、さらに驚かしてくれるかもしれない。
新マシン「GDF-18」のシェイクダウンの予定日は4月15日だ。
4月10日公開(予定)の「ガクエフマガジンVol.03」では、さらに詳しい紹介をしています。