コロナ禍の渡航制限を理由に断念していたが、「学生フォーミュラ日本大会2023(2023 Formula SAE Japan)」は2019年以来の海外チーム受け入れを決めた。
そして2月1日。待ち望んだ大会エントリーリスト(暫定)が発表された。そこには20にも上る海外チームが名を連ねた。
ここでは、それらがどのようなチームなのかを調べてみた。
(ページ:2023_04_10更新)
全エントリーの概要はコチラ!
カーナンバー | エントリー確定リスト(2023年4月10日時点) | 国/地域 |
51 | Prince of Songkhla University | タイ |
52 | Khulna University of Engineering & Technology | バングラデシュ |
53 | Harbin Institute of Technology at Weihai (ICV) | 中国 |
54 | Universitas Negeri Yogyakarta | インドネシア |
56 | Universitas Sebelas Maret | インドネシア |
57 | Kasetsart University | タイ |
E21 | Institute Teknologi Sepuluh Nopember | インドネシア |
E22 | Tongji University (EV) | 中国 |
E26 | National Cheng Kung University | 台湾 |
E29 | National Taiwan University of Science and Technology | 台湾 |
過去、日本大会に参戦歴があるチーム
51 Prince of Songkhla University(タイ)
学校名:プリンス オブ ソンクラー大学
チーム名:LookPraBida
参戦期:2012~2019(5回)
最高順位:総合25位(2019)
URL(Facebook):https://www.facebook.com/LookprabidaFormulaStudent/
過去の大会記事を見ると、ホンダのOBが技術アドバイザーとしてチームに付き、育て上げられたチームのようだ。また、積極的に外部指導を呼び、技術向上には余念がなさそう。また、FS SIM Racing Series(シミュレーターレース)にたびたび出場しているため、セッティングへの造詣の深さや、ドライバー育成の様子がうかがえる。
2021年も、受け入れ断念がなければ日本大会へ出る予定だったよう。また、2月24~26日のFSAEタイ大会に出場予定。
2019年のマシンはスペースフレーム、10インチホイール、カワサキ2気筒エンジンなど。成績はアクセラ10位、効率9位などで総合25位。
53 Harbin Institute of Technology at Weihai(中国)
学校名:ハルビン工業大学
ICVチーム名:GW HIT Racing Team
ICV参戦期:2011~2019(5回)
ICV最高順位:総合31位(2014)
URL:http://www.hitracingteam.com.cn/index.jsp
2008年に発足し、2011年の第1回FSAE中国大会から出場を続けている中国トップチームのひとつ。ドイツ大会にも何度か出場している。カーボンモノコックやチタンマフラーだったり、ホイールを自作するなど、製作技術力が高そうなチーム。
2019年のマシンはカーボンモノコック+スペースフレーム、10インチホイール、SUZUKI4気筒エンジン、エアシフター、電スロなど。アクセラ、スキパなどの出走がなく成績は総合53位。
54 Universitas Negeri Yogyakarta(インドネシア)
学校名:ジョグジャカルタ州立大学
チーム名:Garuda UNY Team
参戦期:2015~2019(5回)
最高順位:総合21位(2018)
2009年に設立されたチーム。学生フォーミュラだけでなく、エコランなどの競技にも参加している。
昨年3月のインドネシア国際モーターショーにて開催された「Formula Electric Student Championship」では、EV大会ではあるが総合1位を獲得している。
2019年のマシンはスペースフレーム、10インチホイール、ハスクバーナー単気筒エンジン(600cc)、など。成績は総合38位。
56 Universitas Sebelas Maret (インドネシア)
学校名:セベラス マレット大学
チーム名:Bengawan Formula Student Team UNS
参戦期:2016~2019(4回)
最高順位:総合60位(2019)
URL:https://bengawanfsae.uns.ac.id/
現在、サイトの方にはアクセスできなかった。しかし、別ページでは「日本大会に参加するために設立された」とあり、意気込みは高そう。
2019年のマシンはスペースフレーム、10インチホイール、ホンダ4気筒エンジン(400cc)、ヤマハ製インジェクション・スロットル、トヨタ市販車用ファイナル、2シフターシステムなど。エンデュランス未完走などで成績は総合60位。
57 Kasetsart University(タイ)
学校名:カセサート大学
チーム名:Dongtaan Racing Team
参戦期:2015~2019(5回)
最高順位:総合19位(2017)
E21 Institute Teknologi Sepuluh Nopember(インドネシア)
チーム名:Anargya ITS Team
参戦期:2018~2019(2回)
最高順位:総合77位(EV11位)(2019)
URL:http://sko.its.ac.id/anargya/
このチームへのインタビュー記事はこちら。
ICVのチームは長く日本大会に参戦しているが、EVチームは2018年に発足したばかりの若いチーム。見た限り、日本大会のみに出場している。
2019年のマシンはスペースフレーム、10インチホイール、2モーターなど。成績は動的に出走しなかったため総合77位にとどまっている。
2020年初頭を最後にサイトに更新がなく、ブランクが予想される。
E22 Tongji University(中国)
学校名:同済大学
EVチーム名:DIAN Racing
EV参戦期:2015~2019(10回)
EV最高順位:総合10位(EV2位) (2018)
URL:http://www.dianracing.com/
2013年に作られたチーム。チーム人数は100人に迫る規模のよう。
2019年のマシンはカーボンモノコック、13インチホイール、4モーター、トルクベクタリングなど。成績はデザイン8位、アクセラ3位、効率1位などで総合15位(EV3位)。
昨年は車両を作っていない様子。ブランクがあるのかもしれない。
E26 National Cheng Kung University(台湾)
日本大会に初参戦
52 Khulna University of Engineering & Technology(バングラデシュ)
チーム名:KILO FLIGHT
2018年に設立されたチーム。人数が揃い、初めてマシンを製作したのはコロナ禍のロックダウン最中だったという。EVや無人車クラスのマシン製作も計画しているようで、活動はかなり活発に見える。
チーム人数は41人のよう。設計分野からマネジメントまで幅広く均等に揃っており、どの方面にも充実した様子がうかがえる。
2021年のイギリス大会静的のみでは33位。22年にはイギリス大会、ドイツ大会にエントリーしたそうだが、リザルトに名前がなく成績は不明。
以下、Waiting(キャンセル待ち)リスト
(E29) National Taiwan University of Science and Technology (台湾)