学生フォーミュラ日本大会2022には、全57台のマシンがエコパに集まりました。

大会結果としては京都工芸繊維大学の圧勝に注目が集まり、京都大、名城大そして富山大、日本自動車大学校、早稲田大などの初ファイナル6勢などが速さを見せました。

でも、もしマシンを見た目だけで評価したら、どこが一番になるのか?

企画の要旨

カッコいいマシンランキング:速さ関係なく、一番カッコいいマシンを決めようという投票企画です。

大会会場に持ち込まれた全マシンを対象に、「ウィングあり」「ウィングなし」の2部門に分け、それぞれで順位を決めました。エントリーリストは以下の通りです。

2022かっこいいマシンランキング エントリーリスト(投票用紙)

票は、大会参加チームの皆さんに各部門一人一票投じていただきました。以下が協力していただいた17チームです。この場にて再度感謝申し上げます。

早稲田大学、九州工業大学、ホンダテクニカルカレッジ関東、埼玉大学、大阪大学、東京大学、茨城大学、山梨大学、日本大学理工学部、静岡理工科大学、帝京大学、北海道大学、日本自動車大学校、日本工業大学、東京都市大学、静岡大学、工学院大学

これまでInstagram ストーリーにて、順次結果を発表してきました。そのまとめ記事となります。

結果:ウィングあり部門

空力パーツがついたマシンはやはり魅力的。結果としては、19マシンすべてに票が入る激戦となりました。

順位 チーム名 マシン名 票数
京都大学KART GK-18X 88
名古屋工業大学N,I.T Formula Project N.I.T-20 20
千葉大学CUFP CF22 18
京都工芸繊維大学Grandelfino GDF-17 16
大阪大学OFRAC OF-22 14
東海大学Tokai Formula Club TF2022 13
富山大学TUF TF-06 8
  立命館大学Ritsumei Racing RF-019 6
名城大学MeijoRacingTeam MR-20 6
10 東京理科大学TUSFR TFR18 4
  静岡理工科大学SFP SFP22EV 4

 

ダントツの1位に輝いたのは、京都大学KARTの「GK-18X」でした。大会中から人気があったこのマシンは、全体の5割近い票を得て見事1位を獲得しました。投票した全チームから票を得たのはKARTだけです。

サイドポンツーン等をバネ下に備え、エアロのためにリアサスペンションも犠牲にするなどして凝ったマシンは、性能も見た目もピカイチ。スポンサーステッカーの貼り方も美しく、試走会の頃から注目を浴びていました。

京都大学KART「GK-18X」

他のチームでは、鮮やかなカラーリングのチームがいくつかランクイン。京都工芸繊維大学GDF-17の青、富山大学TF-06の黄色は遠くから見てもかなり目立ちます。

富山大学TUF「TF-06」

また、京都大学GK-18Xもそうですが、カーボンブラックベースのマシンは目を引くものがあります。名古屋工業大学N.I.T-20、千葉大学CF22、大阪大学OF-22、東海大学TF2022、名城大学MR-20、東京理科大学TFR18、静岡理工科大学SFP22EVは、美しいカーボン地が目立ちます。東海大学TF2022や東京理科大学TFR18は動的競技には出場できていないながらのランクインは、このあたりに要因があるのかもしれません。

名古屋工業大学N.I.T Formula Project「N.I.T-20」
東京理科大学TUSFR「TFR18」

そして、この部門ではエアロの造形も大事な要素です。例えば、東海大はエアロにかなり力を入れたと話していたり、立命館大は独特なノーズがかなり目を引きます。立命館大については赤のステッカー、ストライプの入れ方も絶妙でした。

立命館大学Ritsumei Racing「RF-019」

どのマシンも、他に対して見劣りするものはありません。

結果:ウィングなし部門

エアロがつかないマシンたちは、カラーリングが特に重要になるでしょう!大接戦でした。

順位 チーム名 マシン名 票数
山口東京理科大学SOCU Formula AGM10 31
日本自動車大学校Formula Factory NATS FFN-11 26
ホンダテクニカルカレッジ関東H-TEC Formula Project HSF-22 25
東京大学UTFF UTTF-20 16
日本工業大学FFNIT NF-12 13
  トヨタ東京自動車大学校TTCT-SFT TSF-22E 13
  帝京大学TEIKYO FORMULA PROJECT TFP-22 13
  神戸大学FORTEK 13
工学院大学KRT KRT22 9
10 埼玉大学FPSU SU-05 8
  ものつくり大学MONO Racing 8

1位は山陽小野田市立山口東京理科大学SOCU Formulaの「AGM10」でした。初の総合10位台を達成したオレンジのチームは、見事カラーリング勝負をでトップを獲得しました。エンデュランスの出走がかなり後半で、黒とオレンジできれいに塗り分けられたマシンに多くの注目が集まりました。

ウィングなしのマシンで典型的な10インチホイールですが、ハイノーズにはせず全体が低くまとまっています。まさに疾走感があり、その走りには見ごたえがあります。

山口東京理科大学SOCU Formula「AGM10」

2位、3位には、例年出来が美しい自動車大学校のマシンが並びました。日本自動車大学校FFN-11は、水色とファイヤウォールやディフューザーのシルバーがきれいに見えます。ホンダテクニカルカレッジ関東HSF-22は左右を白と黒で塗り分けた圧巻の配色です。また、5位のトヨタ東京自動車大学校のマシンは、Toyota Gazoo Racingを思い起こさせるような配色が試走会時から話題でした。これらのカラーリングには「参考にしたい!」との声が多く聞こえたように思います。

日本自動車大学校Formula Factory NATS「FFN-11」
ホンダテクニカルカレッジ関東H-TECH Formula Project「HSF-22」

色でいえば、帝京大学のTFP-22は欠かせません。美しいスカイブルーと、雲のような白で塗り分けられたマシンは、初日の晴れた天気と最高にマッチングしていました。その写真は、このサイトの「マシン名鑑」の表紙に選びました。

帝京大学TEIKYO FORMULA PROJECT「TFP-22」

造形では、ものつくり大学のマシンのカウルは素晴らしい出来でした。チームメンバーの知り合いで、FRP製作をしている企業でアルバイトしている人に頼んだ の技術を注ぎ込んだというそのカウルは、他のマシンとは一線を画す出来栄えです。カウル全体にツヤがあり、シックな色に染められたマシンは異彩を放っていました。このマシンが走る姿は、他に比類するものがなかったと思います。

ものつくり大学MONO Racing

ちょうど今は大学の文化祭シーズン。気になるマシンがあったら、ぜひ見に行ってみては?

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