「第23回学生フォーミュラ日本大会2025」は

9月8日㊊~13日㊏ 愛知県常滑市 Aichi Sky Expoにて開催されます。

ここでは、今大会への展望についてまとめていきます。

学生フォーミュラ日本大会公式サイトはこちら(外部サイトへ飛びます)

昨年大会の様子はこちら

エンジン、EVが完全クラス分離へ

2013年のEVクラス新設以降、日本大会ではずっとICV(エンジン)クラスとEVクラスが同じ成績内で戦ってきました。総合優勝、そして各クラス優勝が存在していました。海外大会では両クラスは分離成績であることが通例ですが、一方日本大会では参加チームの数が見込めないことから、この混合成績でやってきていました。

2025年大会からは、ICVとEVクラスの成績集計が分離されます。総合優勝が消え、各クラス優勝のみとなります。

今回のクラス分離の理由として、「EV参加チームの充足(エントリ全体の30%を超えた)」「クラス間の平等性確保の調整の存在」を挙げています。前述の参加チーム数が見込めて競技性ができるであろうこと、そしてクラス間調整の負担から、一般的である海外大会に合わせた競技方式へと移行する、ということになります。(参照:お知らせ第2号  学生フォーミュラ日本大会2025 完全クラス分けについて 2024.07.08https://www.jsae.or.jp/files_publish/page/521/2024-02_CompetitionNews_20240708-2.pdf)

競技性は大きく変わります。これまでは「コスト審査はICVのポイント稼ぎどころ、効率審査はEVの稼ぎどころ…」といったクラス差を生かした戦略を問われましたが、今年からは完全に同じ立ち位置でのガチンコ勝負のみなります。また、機械車検における不利も解消されるようで、EVクラスの出走台数増加にもつながりそうです。

ちなみに大会期間は同じ日程のままなので、動的審査における「ICVとEVの最速バトル」という楽しみ方は引き続きできそうです。結局決着がついていない「最強ICV京都工芸繊維大学 vs 最強EV名古屋大学」、ついに完全決着か…!

静的審査、ついに現地開催が復活

今大会から静的審査は、オンライン実施から、2019年以来の現地実施に戻るようです。

引き続き非公開で審査がされることは変わらないと思われるのではた目からの変化はわかりづらいですが、学生にとってはやり方が大きく変わることを意味します。例えば、これまでの事前実施から大会期間中に車検や動的審査と並行して行われることになるので、メンバーをどう配分すべきかなど人数の少ないチームは難しいマネジメントとなります。また、「自枠の審査員を確認して対応メンバーや質疑応答を合わせる」という戦略が復活することにもなります。

リアル審査を味方につけられるかどうか、各チームの浮き沈みには注目です。

各チームの動向は 発展の年になる?

  • ASE2年目の対策は?

昨年からAichi Sky Expoへと会場移転しました。そのこけら落としが終わり、動的審査エリアがどのような環境になっているかが各チーム把握できたと思います。実際の段差の具合、路面状態、新コースの特徴、そのあたりを含んだ車両開発や戦略がなされるはずです。

  • 京都工芸繊維大学の4連覇は?

「新4連覇計画」が始まった2022年から、ついに3連覇までクリアしました。大会新記録となる4連覇目の達成がされるのか、それとも実力を上げてきたライバルが阻止するのか?ICVクラスの優勝の行方は要注目です。

  • コロナ禍明けて4大会目、各チーム進化へ?

コロナ禍の影響により、学生フォーミュラは大きな経験・技術ロスが起こりました。ただそこからフル大会は3大会が経過、多くのチームが完走を達成し、2019年程度まで実力を取り戻してきています。

全競技完走を達成したならば、次は車両パフォーマンスアップ。チームの基盤が整ってきているので、そろそろ大きな車両開発へと着手するチームが出てくるのではと予想しています。ホイールの10インチ化、エンジン変更、さらにはフレーム材料変更やエンジン搭載位置変更までするチームも出てくるかもしれません。

2025年の学生フォーミュラは、1月20日のエントリー開始から始まります。

ガクセイフォーミュラジェーピーは引き続き情報発信をしていきます。ご期待ください。