学生フォーミュラ日本大会2023、31日の4日目は、スキッドパッド、アクセラレーション、オートクロスが行われた。
走行競技に初日、ただ翌日からのエンデュランスに出走可否も占うこともあり、各チーム必死な出走が見られた。
オートクロス午前枠:車検早期通過のチームがまずタイムを残す
朝8時、23年大会の動的競技がオートクロスからスタートした。朝露か、1コーナーなどには軽い水たまりがあった。
先頭走者は、初めて技術車検を一発通過した#5日本工業大学。その後は、前日のうちに車検通過を果たしたチームが詰めかけた。
日工大が61秒台で先鞭をつけると、#15帝京大学が60秒台へ。さらに#14岐阜大学が59秒台に突入し、#1京都工芸繊維大学、#3日本自動車大学校、#7工学院大学が午前のうちに60秒を切るタイムを計測した。
アクセラ:有力候補が記録更新。
1時間のインターバルを空けて、アクセラレーションとスキッドパッドがスタート。12時台の休憩時間をおいて、10:30から14:30まで行われた。
アクセラの注目候補はEVマシン。特に、テストランで日本記録を上回っていた#E01静岡理工科大学や4輪独立モーターの#E04名古屋大学。
先に出てきた静岡理工は調子が乗らず、トラブルが相次ぎ十分なタイムは残せなかった。
すると名古屋大が本領発揮。午前終了直前に1本目から3.6秒台をたたき出し、2本目で3.649秒で日本大会記録を作り出した。
また、ICVでは#3日本自動車大学校がトップタイム。パワーに定評のある4気筒エンジン勢を差し置いて、2気筒マシンが全体2番手となる4.090秒をたたき出した。
アクセラレーション最終結果 | チーム | タイム |
1位 | 名古屋大学FEM | 3.649秒 |
2位 | 日本自動車大学校 Formula Factory NATS | 4.090秒 |
3位 | Prince of Songkhla Univ. | 4.169秒 |
スキパ:王者が焦りの中トップタイム
スキッドパッドでは、大台である4秒台へ突入するチームはどこなのかが注目された。
ただ、一向にそれが出ない。#15帝京大、#20神戸大、#10ホンテク関東、#3日本自動車大学校、#14岐阜大と、5.2秒台までは出るがその壁を越えられない。
14時過ぎて、ついに#8名城大学がついに5.1秒台を記録する。車検通過に苦労していたが、そこから直行する形で来て、すぐに好タイムを記録してきた。
ただ、さらに超えてきたのは#1京都工芸繊維大学。マシントラブルにより再車検となっていたが、それを修正し時間ギリギリに間に合わせる。5.047秒を記録し、一気にトップを奪って見せた。
スキッドパッド最終結果 | チーム | タイム |
1位 | 京都工芸繊維大学 Grandelfino | 5.047秒 |
2位 | 名城大学 Meijo Racing Team | 5.106秒 |
3位 | 岐阜大学 Gifu Formula Racing | 5.129秒 |
オートクロス午後枠:できてきた路面でアタック合戦!
15時半から最後のオートクロス枠。午後枠、特に後半では路面の状態が良くなってくるため、ベストタイミングをめがけて走行をするチームがタイムを争った。
まずは壁である60秒を切れるか。また、エコパ最終年で現コースレイアウトでの日本大会記録である55.406秒を上回るチームは出るのか、というところに注目が集まった。
#14岐阜大学がまず58秒台に入れた直後、千葉大学が57.681秒を記録した。
その後もここに間に合わせてきた#2京都大学、#32芝浦工業大学、#22大阪大学(のちにタイム抹消か)が60秒を切ってくる中、本命候補の#1京都工芸繊維大学が55.905秒を記録。日本記録に惜しいところまで近づく。
その後、#8名城大学、#23早稲田大学が挑み、#7工学院大学が56.625秒を記録するもここまで。最有力候補の京都工繊のトップが決まり、日本記録が塗り替えられることはなかった。
オートクロス暫定結果 | チーム | タイム |
1位 | 京都工芸繊維大学 Grandelfino | 55.905秒 |
2位 | 工学院大学 Kougakuin Racing Team | 56.625秒 |
3位 | 千葉大学 フォーミュラプロジェクト | 57.681秒 |