同志社大学フォーミュラプロジェクト

 第1回大会から参戦している。2012~14年には3年連続で総合3位を獲得するなどかなり強かった時期があったが、現在もそれに及ぶレベルで上位にいる。静的審査は関西強者の一角として最強レベル、近年は動的審査もかなり力をつけて上位にいる。
 車体は、全体的に低くまとめられたフォルムが特徴的。また最近は、車体カラーリングを試走会ごとに少しづつチェンジするユーモアを見せている。

Webサイト:http://dufp.racing/

昨年はまさかのリザルトとなった。テスト走行から信頼性、タイム共に上々の走りをしており、大会本番でも車検通過を始め順調で、エンデュランスまでコマを進めていた。しかしそのエンデュランスにて、10周時点のドライバー交代でオイル漏れが発覚、リタイアが言い渡され大幅にポイントを失ってしまった。静的審査のみはトップだったが、最終順位には繋げられなかった。

それでもチームリーダーの宮本さんは狙い通りトップチームとの差を詰められたこの年を評価し「すごく良い一年となった」とポジティブに振り返った。「静的が強く動的が弱いのが毎年だった」と、それゆえ近隣の関西強豪チームに後れを取っている近年だったが、今年はスキッドパッドはそれらを上回る全体4位、周回走行では試走会タイムではあるがかなり接近したタイムを記録していた。

エンデュランスのリタイアに関しては「チームの未熟さが出てしまった、表彰台をつかみ損ねた感覚」と振り返った。今年にチーム人数が60人を超えてきたそうで、チームの特徴の一つとなるそう。あらゆる面でマネジメントも大事になってきそうだ。

そして今年、DUFPは目標を「ICVクラス2位」と、過去最高順位を一つ上回るところに置いている。詳細な中身としては、昨年トップだった静的審査はそれぞれ同等かそれ以上に、そして動的を稼ぎどころにし、特にオートクロス審査は初のファイナル6(上位6台)に入りたいとしている。また「京都工繊が頭一つ抜けているので、段階を踏んで倒していきたい」と将来の総合優勝への展望も語った。

新車両「DF25」、車両コンセプトには性能などを入れていたこれまでと違い「Fun to Drive」と概念的なワードにしている。目指すところはオートクロスで速いクルマ、それは楽しいクルマだ!ということからこのコンセプトワードになったそう。

注目は車両全体で-10kgの軽量化。昨年は230.5kg、昨年も同等の軽量化をしたが、それでも同じ強豪で4気筒エンジンを積む神戸大や大阪大よりは15kgほど重い。その差を詰めようと、大きいところから細かいところまでを改善している。

特に軽量化されるのはエンジンと駆動周り。吸気排気系はともに変更され、重量減がなされる。デフは、これまで軽自動車用だったが、新たに昨年登場したイケヤフォーミュラ製を、学生フォーミュラ専用品の中でも特に小型軽量なものを選んでいる。

外観では、パワトレ周りの変更に伴って、冷却性向上のためラジエーターが両サイドに配置される形となった。工学院大、久留米工大らと同じ特徴となっている。

シェイクダウン日は4月13日、これは全体5番手という速さだった。昨年も同じように早かったが、そこから想定以上の走行距離を走破し本番のトラブルにつながった可能性もある。今年はどう調整をして大会へやってくるだろうか。

同志社大学2025年車両「DF-25」スペック
フレーム鋼管パイプフレーム
エンジンKawasaki ZX-6R(4気筒、636cc)
ホイール10インチ