豊橋技術科学大学TUT FORMULA

 2006年の第4回大会から参加している。2006年には国内初のカーボンモノコックフレームを採用し、以来それを使用した軽量かつ低重心な車両を特徴としている。EVクラスには2018年から移行した。現在は厳しい状況が続き、動的でタイムを残すことは2019年以降できていない。
 モーターは、名古屋大、静岡理工科大と同じく海外製を使用している。カーボンモノコックかつ小型軽量なモーターユニットを使用し、車重は200kgを切る車重を誇る。

ホームページ:https://tut-f.com/

今年こそ、6年ぶりのタイム記録なるか!

TUT FORMULAは、EV絶対王者の名古屋大に次ぐポテンシャルのある車両を有しているといえる。カーボンモノコックで軽量低重心な車両は200kgを切り、モーターは海外製の、しかも制限いっぱいの80kWを発揮が見込める2基搭載となっている。

しかし、2020年にモーターが現在の構成になって以降、大会ではパフォーマンスは発揮できていない。コロナ禍による部員不足などで、2021年の公式記録会(動的審査中止による代替イベント)では走行しているが、それ以外は2023年にオートクロス審査でマシンストップや、その後のフォローアップ走行枠で走行したのみだ。

昨年はシェイクダウン証明の提出が叶わずとなった。ただそこから昨年大会でのフォローアップ車検に向け急ぐことはせず、今年の大会へ向けじっくりと車両製作をしてきたという。そして、今年3月末のシェイクダウンを果たした。

その車両は、引き続き「低伸弾道」のコンセプトで、低重心で運動性能が高い車両が目指されている。

モノコックフレームは2023年からは変更に。軽量化と「全体最適化」をパーツコンセプトに、モノコック単体で-4kgを果たすとともに、他のパーツの設計や配置を最適化するように形状を見直したという。また、東洋紡エムシー(株)の「ザイロン」という繊維を用いる新たな試みで、高強度化や軽量化を狙っているそう。

前回出場の2023年には、インバーターのエラーによりマシンストップを喫している。それについては、ベンチテストを繰り返し今では「コントロール下にある」と安定動作が叶っているそう。車体が揃い、電気系の確実性が確保されれば、2年ぶりの大会出走も可能になりそうだ。

2018,19年のEV国内2番手が、今年こそ復活か。

豊橋技術科学大学2025年車両「TG18e」スペック
フレームカーボンモノコックフレーム
モーターEMRAX 188 ×2
ホイール10インチ